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免震装置と点検方法

建物を支える免震装置にはさまざまな種類があります。

免震装置には以下の4つの機能があります。

1.ゆれを建物に伝わらないようにする(絶縁機能)
2.建物を支える(支持機能)
3.建物のゆれを少なくする(減衰機能)
4.地震後に建物を元に戻す(復元機能)

免震装置には、1,2の機能を持つ「アイソレータ」と3,4の機能を持つ 「ダンパー」の二種類があります。
アイソレータは、地震時の揺れが建物にできるだけ伝わらないように水平方向には柔らかく動きやすく、 かつ建物の重量を常に安定して支えます。
ダンパーは、地震時の建物の揺れ幅や速度に応じて地震のエネルギーを吸収し、振動を抑える働きを持ちます。

 

積層ゴム

積層ゴムは、建物を支える機能と、地震時にゴムが変形することで横揺れを逃がす機能を備えています。

積層ゴム

目視点検

・ゴムの表面に汚れや異物の付着・傷がないか
・鋼材部分に塗装剥がれや錆・傷がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

 

計測点検

・鉛直および水平変位の計測
・ゴムの表面に汚れや異物の付着・傷がないか
・鋼材部分に塗装剥がれや錆・傷がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

 

 

弾性すべり支承

弾性すべり支承は、建物を支える機能と、地震時にすべりが生じることで横揺れを逃がす機能を備えています。

弾性すべり支承

目視点検

・すべり板に汚れや傷・錆がないか
・鋼材部分に塗装剝がれや傷・錆がないか
・隙間がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

計測点検

・水平変位の計測
・すべり板に汚れや傷・錆がないか
・鋼材部分に塗装剝がれや傷・錆がないか
・隙間がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

 

鉛ダンパー

鉛ダンパーは、円柱状の鉛や鋼板をU字状に湾曲させたもので、 地震時には鉛材が変形することでエネルギーを吸収します。

鉛ダンパー

目視点検

・外観上視認できる大きな変位や損傷の有無、
 鋼材部の腐食(発錆)がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

計測点検

・主要寸法の計測
・外観上視認できる大きな変位や損傷の有無、
 鋼材部の腐食(発錆)がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

 

鋼材ダンパー

鋼材ダンパーは、円柱状の鉛や鋼板をU字状に湾曲させたもので、 地震時には鉛材が変形することでエネルギーを吸収します。

鋼材ダンパー

目視点検

・外観上視認できる大きな変位や損傷の有無、
 鋼材部の腐食(発錆)がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

計測点検

・主要寸法の計測
・外観上視認できる大きな変位や損傷の有無、
 鋼材部の腐食(発錆)がないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

 

オイルダンパー

オイルダンパーは、建物の揺れを少なくする機能と、地震後に建物を元の位置に戻す機能を備えています。

オイルダンパー

目視点検

・外観に大きな変化や損傷がないか
・油漏れがないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

計測点検

・鉛直および水平変位の計測
・外観に大きな変化や損傷がないか
・油漏れがないか
・ボルトナットに緩みがないか
・ボルトマーキングにずれがないか

免震建物の点検

免震建物は、地震時に地盤と建物の相対水平変位が大きく、 建物周辺に可動範囲やクリアランスが設定されています。 また、設備配管や電気配線も、それらの変位に追従できるかを確認します。

免震建物内部・外周部の点検

・免震層外周部のクリアランスは適切か

・稼動範囲内に障害物がないか
   →建物周囲:構造物・車・植栽・荷物など
    免震層内:設備配管・荷物など

・上部構造の動く範囲に障害物や危険個所がないか
・人が挟まれたりする危険個所がないか

 

設備配管・電気配線の確認

・可撓継手部分の取り付け状況や液漏れがないか
・可撓継手部分に傷、亀裂などがないか
・配線変位吸収部のたるみなど余長は十分か
・避雷針とアースが支承をバイパスしているか

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